ヒーリング/健康コラム

 「純正律は健康に効く」って本当?
 医学博士福田六花が,事例を交えてお伝えしていきます。

目次

紹介のことば

<心と身体に優しい音楽> 福田六花(医学博士、作曲家)

 私達の生活を取り巻く様々なシステム、膨大な情報量、複雑な人間関係、そういった種々の因子から受ける心身のストレスなしに生活することは、現代社会においてはもはや不可能であると考えられます。いかにしてストレスを上手に解消し気分の良いリラクゼーションを得るか、これは現代に生活する私達にとって、避けて通ることの出来ない重要な問題です。
 1994年頃、玉木宏樹氏による純正律で演奏された音楽を初めて聴き、純粋無垢な美しい響きと心地よさにおおいにびっくりさせられました。と同時にこれは患者さんに聴いてもらいたいなと思い、早速CDを病院に持ち込み、待合室、検査室、理学療法室、集中治療室などでかけてみました。病気による心身の苦痛を少しでも和らげることが出来たなら、少しでもやすらぎを感じてもらえたら、そんなことを願いながら時が過ぎていきました。
 理学療法室に入ると、ゆったりと純正律音楽が流れる中で多くの患者さんが気分良さそうな表情でマッサージ、鍼灸、牽引などの治療を受けています。以前は疲れきったり、いらついたり、大声で世間話しをしていたりする人も少なくなかったのですが、純正律音楽をかけるようになってから多くの患者さんが以前よりずっとリラックスして治療を受けるようになりました。中には気分良く眠っている人もいます。
 心と身体に優しい純正律音楽が医療の現場において非常に有効であったのを実感しました。

◇◇ヘルスケア分野にも純正律ブームが到来!?◇◇ 『壮快』編集部 鈴木雪子

――昨年暮に発売された健康雑誌『壮快』で純正律特集が組まれたところ大反響。当研究会事務局にも読者からのお問い合せや純正律CDの御注文が数多く寄せられ、健康に悩みを持つ方が純正律に寄せる関心の高さが伺われまた。その『壮快』編集部・鈴木さんからのレポートです。
 弊誌『壮快』2004年2月号で「純正律」特集を行うことになったのは、インターネットで玉木先生のホームページを拝見したのがきっかけです。純正律音楽を聴いて体調が改善した人が多数いるという内容に興味をそそられ、また実際に純正律と平均律のドミソを聴き比べてその違いに驚き、玉木先生にご連絡させていただきました。

 特集中では、純正律そのものの説明のほか、純正律音楽を聴いて
 ・高かった血圧が正常化し耳鳴りが消えた
 ・耳鳴りが気にならなくなり不眠症が解消した
 ・パニック発作が治まり不眠症が解消した
 ・痛みと心痛が和らいで熟睡できた

という4人の方の体験記を詳しく紹介。また、医学博士の福田六花先生が行われた実験(純正律音楽と平均律音楽を聴いたときの脳波の変化を測定し、純正律音楽により高いリラックス効果を確認)を、福田先生ご本人にわかりやすくご解説いただきました。さらに、純正律CDの応募者全員プレゼントを実施したのですが、その結果……。
 編集部の予想をはるかに上回るご応募が殺到し、CDの発送が大幅に遅れる事態となってしまいました。読者の方々にご迷惑をおかけしたことを深く反省するとともに、純正律に対する関心の高さ、また期待の大きさを痛感した次第です。
 現在、全員プレゼントの純正律CDを聴いた読者の方々より、編集部にさまざまな感想が寄せられている最中です。具体的には「どうしたわけか、涙が出てきました。とにかく気持ちが楽になります」(大阪市・女性)「毎日3回も4回も聴いております」(福岡市・男性)「バイオリンの音が胡弓のようで驚きました」(女性)等々。
 また、「純正律音楽のCDは市販されているのか」というお問い合わせや、「既存の楽器を調律して、正確に純正律を出すことは可能ですか?」といった具体的な質問も届いています。
 純正律音楽が「効く」メカニズムはまだ解明されていませんが、実際にたくさんの方の症状が解消、または軽減していることは紛れもない事実です。今後も、健康雑誌ならではの立場から、純正律の効果・効能に迫っていきたいと考えています。玉木先生、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

体験記

<ミネラル・サウンド”光の国へ”ようこそ> 増永直子(作家・作詞家)

 最近の日本および世界各国における青少年の犯罪の増加と残忍さは、想像を絶するものがあります。現在の日本の青少年を生み育てたのは、昭和生まれの人間です。私たちには、心身ともに健全な青少年が育ち得る環境をつくる責任があります。それには先ず現在の子供たちと、これから生まれ育つ子や孫のために、早急によい環境と穏やかな雰囲気をつくりださねばなりません。この世に生を受けたばかりの乳幼児を包む平和な空気と、精神状態の安定した家族、特に母親の和やかな心理状態は、胎児や幼児に、そして少年たちにも大きな影響を与えます。

 家庭を初めとして、託児所あるいは幼稚園、小学校から中学校へと、彼らが育っていく過程で我々大人が最も考慮すべきことは、なによも情緒教育です。とりわけ音は、それも穏やかで心地好い音楽は、心の奥深くへと響き、脳から肉体にまで根づいて、人間の感情をつくりあげていく力を持つと思われます。

 1998年の秋、隔離病棟で舌癌の放射線治療を受けている間に敬愛する母を亡くした私は、退院後に術後の激しい痛みと、母の死を知った悲しみのために一睡もできず日夜鎮静剤と睡眠薬を幾度も飲みながら苦しみつづけました。以前からベッドの耳許にグレゴリア讃歌などの静かな音楽を流し、不眠を宥める努力をしておりましたが、この時はそれも全く効果なく、3日目の眠れない朝方に諦めの境地でふと手にしたCDをかけましたところ、不思議な感覚とともに快い眠りに入り、手術を受けて以来はじめて熟睡することができました。

  深い森の中に横たわっておりますと、空から木漏れ日が燦々と降り注ぎ、いつしか肉体が風になって、きらめく空中を浮遊するという、形容しがたい心地で眠りに誘われたのです。
 偶然に出会ったこのCDが玉木宏樹氏の純正律音楽でした。予備知識なしでしたので曲のタイトルと説明文を読んで驚き、音楽による人格造りが可能なのではないかと思いつきました。幼児たちの情緒への誘い、病人や老人ホームの方々の癒し、患者よりストレスが溜るお医者様と看護婦さんや介護の方々にとっても、心和む音楽は必要、安らぎとなるに違いありません。
  ミネラル・サウンド”光の国へ”のシリーズによる、年齢に関係ない情緒の育成と癒しによって、今の闇の中の世界を”光の国”に変える運動に、ぜひご参加くださいませ。

<純正律ミネラル・サウンドの意外な効用> 純正律音楽研究会正会員 長岡衛治

 まだまだ一般には知名度の低い純正律音楽を、健康情報誌をとおして、これまでこの種の音楽とは直接つながりのなかった層にまで浸透させるのは、とても賢明な方法と言えそうです。
 バレエ教室を主宰している私の妻は、昨年暮れ『壮快』2月号発売の新聞広告「本当のドミソ・純正律……」を見たことから、たまたま私が持っていたCD『光の国へ』を初めてじっくり聴く機会を得ました。そしてそれを彼女のバレエ教室のひとつ、成人を対象とした「バレエ美容体操」教室で、柔軟体操をするときのBGMとして使ってみたのです。この教室はバレエの基礎にそって楽しく体を動かしながら、美しく健康的な心と体を維持していこうという大人のバレエ教室で、生徒は主に50代60代のお姉さま方です。

 ここでBGMとして使ったのは『光の国へ』(part1)だったのですが、その注目すべき結果をメンバーの感想もまじえながら以下に列挙してみましょう。

* * * * *

Aさん66歳は、腰を曲げても膝に頭がつかなかったが、この音楽を聞きながらやっているうちに自然に頭がつくようになった。また今まで脚が曲がりにくくて椅子に座るしかなかったが、あぐらもかけるようになった。
 →この指導をしている妻も1年前バイクの事故で骨折し、思うように脚が上がらなかったがこの音楽を聞きながらやっている内に脚がバーまで上げられるようになり、正座もできるようになった。

Bさんはミネラルミュージックを聞いた感想を、「懐かしいような感じで、心地よく長時間聞いていても疲れたり厭になったりしない。自然に体の中に音が沁みこんでくる。」と言っている。

94歳になるBさんの母親は音楽を聞きながら好きな編物をよくする。普段は編み目を飛ばしたり不ぞろいになるのはしょっちゅうだったが、その後このCDを聞きながら編んだものは目がきちんと揃ってきれいに編めている。それに今までの音楽ではわりと簡単に飽きてしまったり、うるさいと言って止めたり変えたりすることも多かったが、ミネラルミュージックはずっと鳴らしていても厭にならないらしい。

* * * * *

 以上がこのバレエ教室での反応です。ミネラルミュージックは何故か体の中まで音が沁みこんできて、意外な作用をするもののようです。
 私は最近、あるソプラノのオペラ歌手が「蝶々夫人」の中で歌っているアリアの音声を波形分析してみて、ビブラートの幅が長3度を超えているのには驚きました。倍音にも当然同じ幅のビブラートがかかっているわけで、オーケストラが加われば立派な不純正律音楽!こんな音楽を聴いてぐったり疲れた後もミネラルミュージックは私達にやすらぎを与えてくれる素晴らしい音楽なのです。

純正律入門コラム

目次

  1. 純正律と平均律
  2. 21世紀は平均律から純正律へ
  3. 純正律とは?

純正律と平均律

この曲どちらの方が心地よく感じますか?

A:

B:

A:平均律です。
B:純正律です。(純正律ってナニ?という方は以下をお読み下さい。)

21世紀は平均律から純正律へ

純正律音楽研究会代表/作曲家・ヴァイオリニスト 玉木宏樹

 最近、ポップス界でもクラシック界でもイギリスものが大はやりである。ポップスではエンヤとかアディエマスに特徴的な、透明感あふれるシンプルなメロディとハーモニー。またクラシックでも、ヒリヤード・アンサンブルは、ノルウェーのサックス奏者、ヤン・ガルバレクとの共演『オフィチウム』が全世界で300万枚出たといううわさがある。ヒリヤードのコーラスでうたう曲は、16世紀のドイツの尼僧ビンゲンの作品で、その上に現代ジャズのアドリブが乗るという、意表をつくサウンドである。

 この、エンヤをはじめとするケルト系ポップス、そしてヒリヤード・アンサンブルやキングズ・シンガーズ等のクラシック・コーラスがくりひろげる天国的な透明感のあるハーモニーの世界、これが純正律(純正調ともいう)という、古代から伝えられている最もよくハモる調律の世界なのである。この分野の響きは、ヒーリング・ミュージックのコーナーでもよく取り上げられている。

 純正律などというと、むずかしそうだが、そんなことはない。単純によくハモることであって、ウィーン少年合唱団の天使の歌声を思い出してみればよく分かる。彼らの音程の訓練は絶対にピアノではやらない。今のピアノやオルガン、ギター、シンセサイザー等、音程を固定させる楽器はオクターヴを単純に12に平均分割した調律であり、平均律というが、この本来の意味は、平均的に音を狂わせてあるという意味である。

 実は、バッハもモーツァルトもベートーベンも、そして、19世紀のロマン派前期の作曲家たちは、いずれも平均律では作曲していない。12個の鍵盤だけで純正律の調律をすると使えなくなる和音が多すぎるため、古代から純正律に近づけるためにいろいろな調律の工夫がなされた。

 バッハは平均律を広めるために「平均律クラヴィーア曲集」を作曲したと日本語では記しているが、ドイツ語でも英語でも、どこにも「平均律」という言葉はない。ただ「Well tempered」と書かれているだけである。この Well tempered とはいったい何だったのかというのが歴史的問題で、ベルクマイスター第IIIの調律だといわれている。バッハの時代に「平均律」の調律法は存在しなかったのだから、「平均律クラヴィーア曲集」とは、恐れ入った誤訳である。

 バッハは対位法に適合したベルクマイスター調律だったが、後のモーツァルトに影響を与えたヘンデルはモノフォニーに適した中全音律(ミーントーン)を愛用した。モーツァルト時代に平均律の調律法が確立したが、モーツァルトは大変平均律をきらった。また、ショパンもミーントーンで作曲し、転調の範囲が限られるため、一晩のコンサートでステージに3~4台のピアノを置いたと伝えられている。ところで最近、モンゴルやトゥバ地方の一人二重唱、ホーメイという唱法が脚光を浴びているが、これこそ、人間の声帯が自然倍音で成り立っていることの証明である。この自然倍音を下から並べ替えたのが純正律である。ピアノの「ミ」は純正な「ミ」より半音の100分の14高いのだが、この違いは誰にでも分かるほどの差であり、とても汚い。音程を純正にとれるコーラスやアンサンブルはぜひ純正律でハモる訓練をしてほしい。

 純正律こそ「音の自然食」である。私のCDで思わぬヒーリング効果があったと報告がたくさん届いている。純粋なドミソは体にも良いのである。

〈『AVヴィレッジ』1999年9月号より抜粋〉

純正律とは?

黒木朋興

 自然倍音とは何でしょう? 例えば、ドの音が鳴る弦を弾くとすると、鳴るのはドの音1つではなく、基のドの周波数をn倍した音も同時に響きます。これらの音のことを倍音といいます。すなわち基音がドの時、2倍音はその1オクターヴ上のド、3倍音はその上のソ、4倍音は2オクターヴ上のド、5倍音はその上のミ、6倍音はそのすぐ上のソというように次々に上に音が積み重なっていくのです。そして3倍音のソの音、つまり5度の音に目を付け、オクターヴと5度の音を重ねて作った音律がピタゴラス律です。この音階は、単旋のメロディーを奏でるととても美しいので が、3度の音が高すぎて和声を作るのには向きません。またオクターヴ、ソ=5度の音と5倍音であるミ=3度の音を組み合わせてドレミファソラシドを作ったのが、日本語で純正律と呼ばれる音階です。これの特徴はとにかくドミソの和音が美しいことが挙げられます。ただし主要3和音以外の3和音の響きがとても汚く使いものになりません。また、何よりも西洋音楽の最大の特徴である転調をしようものならば、不協和音だらけになってしまうという欠点があります。

 こうしてテンペラメント(=整律)が開発されます。純正律の音を少しずつテンパー[temper=整える]して、つまり少しずつずらすことによって、耐え難い不協和音をなるべく減らし使える和音を増やそうとしたのです。例えばピエトロ・アーロンの中全音律や、ヴェルグマイスター、キルンベルガー、ヤング、ラモーの整律などが有名です。ただしあくまでも耳で聞いて音を調整するのですから、基本的には耳で聞いて心地よい和音が尊重されていました。

 ところが最終的に西洋が到達した12等分平均律は、1オクターヴを平均に12に分けるという整律ですが、耳で聞いた和音の美しさより、正確に平均に分けるために算出された2の12乗根という数値を優先させます。その結果、すべての和音が使えるようになった代わりに、純正律の美しい響きは失われ、オクターヴ以外のすべての和音が濁ってしまいます。極言すれば平均律は微妙な不協和音だらけの整律と言えましょう。なお大バッハが使っていたのはこの平均律ではありません。長い間バッハは平均律を使っていたという誤った見解が支持されてきたので、18世紀には平均律が普及していたと思われてきましたが、現在では早くても19世紀に入ってからではないかと言われています。おそらく19世紀末という、絶対音感が設定され、正確に音を測定する機器ができ、平均律に合わされたピアノという楽器が大量生産され世に広まった時代に、この平均律の専制は決定的になったものと思われます。

 現在では平均律が当たり前の音階として扱われ、古典整律がそれでも守ってきた純正律の響きは無視されています。正確に言うと実は上手い合唱団や弦楽団はきちんとした響きを出せるのですが、日本ではきれいにハモるための教育が十分でないために、和音感覚ではひけをとってしまいます。

 ドビュッシーやシェーンベルグなどの音楽やジャズなども平均律を前提にしていますから、平均律がまったくだめだと言うつもりはありませんし、やはりプラスの面もあったのです。それでも平均律の専横ぶりは目に余るものがあると僕達は考えています。平均律でやる必然性のない音楽までが、何の疑いもなく平均律で演奏されるのははっきり言って文化の貧困以外の何物でもありません。最近では古楽の領域を中心にようやくきれいな和音に目を向けようという動きが徐々に出てきましたが、僕達もその一派です。

 ただし僕達の特徴は、古楽ではなく、あくまでも現代の音楽を提供していこうということです。純正律の響きを十分に活かした音楽をやるためには、1オクターヴを更に細かく分けたスーパーテンペラメントを開発する必要があります。昔においても1オクターヴに50いくつも鍵盤がある楽器が夢想されたことはあり、現にヘルムホルツなどは1オクターヴを32に分けた楽器を作ってはいますが、おそらく人の指が10本だからでしょう、弾きこなすなど不可能でありました。しかし、現在ではコンピューターの発展によりスーパーテンペラメント実用の可能性が見え始めてきたのです。

 難解な音楽をごり押しするつもりはありません。心地よい音環境を提供したいのです。

名誉会員・正会員 お知らせ

2026年6月1日【通常総会終了のお知らせ】

平素より、当会の活動につきまして、多大なるご支援ご協力を賜り誠にありがとうございます。さて、2026年6月1日(月)に開催されました「2026年度 総会」は、滞りなく終了いたしましたのでご報告申し上げます。

今後も純正律の普及を目指して活動を続けて参ります。
皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

2026年4月20日【ひびきジャーナルNo.86発行のお知らせ】

ひびきジャーナル5月号 No.86を発行し、4月20日 会員の皆さまへ発送しました。お手元に届かない場合は事務局までご連絡ください。

以上

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