開催概要
日程:2010年9月25日(土曜日) 開場;13時30分 開演:14時
出演:吉原佐知子(お箏)・玉木宏樹(ヴァイオリン)
入場料: 3,500円(会員特別価格3,000円)
箏柱を自由に調整する事によって実現した、お箏とヴァイオリンの
素晴らしく美しいハーモニーをお楽しみ下さい。
会場:;【ラ リール】(地下鉄丸ノ内線 茗荷谷駅 徒歩5分)
東京都文京区大塚3-21-14
(Phone:03-3942-2830)

日程:2010年9月25日(土曜日) 開場;13時30分 開演:14時
出演:吉原佐知子(お箏)・玉木宏樹(ヴァイオリン)
入場料: 3,500円(会員特別価格3,000円)
箏柱を自由に調整する事によって実現した、お箏とヴァイオリンの
素晴らしく美しいハーモニーをお楽しみ下さい。
会場:;【ラ リール】(地下鉄丸ノ内線 茗荷谷駅 徒歩5分)
東京都文京区大塚3-21-14
(Phone:03-3942-2830)

日程:2010年12月23日 木曜日(祝日) 午後2:00発
出演: 三宅美子(ハープ)・玉木宏樹(ヴァイオリン)
料金:¥4,500/1名様 (会員特別価格¥4,000)
特定非営利活動法人 純正律音楽研究会(東京都港区・代表=玉木宏樹)は、
都電荒川線の車両を一車両貸切りで、純正律音楽コンサートを開催致します。
玉木宏樹の、ヴァイオリンで都電貸切り純正律音楽コンサートを開催します。
初めて純正律音楽に触れてみたいという方や、鉄道ファンの皆様にも
是非ご参加頂きたいと思っております。
当会代表の玉木宏樹(作曲家・ヴァイオリニスト)は、大の鉄道ファンでもあります。
早稲田から下町へ向かう町並みを眺めながらの午後のひととき、
純正律音楽に身と心を委ねてみませんか。 きっと素敵な午後になると思います。




特定非営利活動法人 純正律音楽研究会(東京都港区・代表=玉木宏樹)は、都電荒川線の車両を一車両貸切りで、純正律音楽コンサートを開催致しております。純正律音楽とは、ウィーン少年合唱団、グレゴリオ聖歌、声明(しょうみょう、お経)・・・これらに共通するのは、美しい、濁りのない響きです。この美しいハーモニーをもとにしたのが純正律音楽と呼ばれるものです。
今回で15回目となります。今回のゲストは、ハープの三宅美子さんです。初めて純正律音楽に触れてみたいという方や、鉄道ファンの皆様にも是非ご参加頂きたいと思っています。
当会代表の玉木宏樹(作曲家・ヴァイオリニスト)は、大の鉄道ファンでもあります。早稲田から下町へ向かう町並みを眺めながらの午後のひととき、純正律音楽に身と心を委ねてみませんか。きっと素敵な午後になると思います。
開催概要
日程:
2010年12月23日 木曜日(祝日) 午後2:00発
早稲田出発~三ノ輪橋 都電一車両貸切り50分間の旅
出演: 三宅美子(ハープ)・玉木宏樹(ヴァイオリン)
料金:¥4,500/1名様 (会員特別価格\4,000)
ご予約:電話=03-3407-3726 Eメール=puremusic0804@yahoo.co.jp
尚、到着後、三ノ輪橋駅近くの「香港楼」にて、玉木宏樹を囲んでの
懇親会をご用意しております。別途料金(3,500円)になりますが、
ご参加いただけますと幸いです。
本件に関するお問い合わせ
NPO法人 純正律音楽研究会(担当:相坂)
〒106-0031 東京都港区西麻布2-9-2 電話 03-3407-3726 FAX 03-3797-5640
純正律音楽を実演する際,どの様な方法があり,どうしていくのか。
純正律の実演の仕方をお伝えしていきます。
本コラムでは,MIDIを用いて純正律を始めとする自然音律で演奏する方法について,これから数回にわたり連載していきます。
MIDIとは,Musical Instrument Digital Interfaceの頭文字を取ったもので,電子楽器の演奏情報を送受信するための世界共通のインタフェース規格です。音楽をPCで聴くためのファイルフォーマットとしても幅広く使われています。
CDオーディオやDVDオーディオなどのようなPCMオーディオフォーマット,あるいは最近流行りのMP3やWMAなどのようなPCMオーディオを効率良く圧縮するためのフォーマットとは異なり,MIDIファイルは「指定した楽器を指定したタイミングで音を出す」といった音楽の演奏情報を格納するフォーマットなので,ファイルサイズが非常にコンパクトになっています。
また,アナログ/ディジタルによる一般的なレコーディング/マスタリングと比較して,MIDIでは音符の修正を始め曲の編集をワープロ感覚で簡単に行えることから,作曲や編曲の補助手段として活用されることもあります。
MIDIに含まれる演奏情報には,生楽器演奏者が奏でる様々な表現を電子楽器上で可能な限り再現できるように,楽譜よりきめ細かな指示が含まれています。 MIDIリセット直後の状態では,平均律で演奏されるようになっていますが,適切な設定を行うことにより,純正律を始めとする自然音律での演奏が可能です。これを実現する方法として,いくつかのバリエーションが存在します。これらの使い方について,実例を提示しながら解説していきます。
以下は,MIDIを用いて純正律を始めとする自然音律で演奏する方法を説明する目的で作ったフレーズです。

mp3ファイルで再生
まだ音律の設定を行っていないので,当然ながら平均律で演奏されます。今後このMIDIファイルを題材に,いくつかの音律の設定方法を紹介します。お楽しみに。
前回,MIDIで適切な設定を行うことにより,純正律を始めとする自然音律での演奏が可能であることを述べました。今回は,具体的な方法を論じる前に,これらの音律がどのようなものなのか簡単に解説します。
一般に,音楽はメロディ(旋律),ハーモニー(和声),リズム(拍子)の三要素で構成されています。これらのうち,メロディとハーモニーとでは好まれる音律が異なり,メロディにはピタゴラス音律が適しているとされています。この音律は,西洋だけでなく中国では三分損益法,日本では順八逆六という名称で古くから存在しているように,異なる民族において後世に引き継がれています。
ピタゴラス音律とは,純正な完全五度の組み合わせによって音程関係を決定するものです。具体的には,まず基準となる音を決めた上で,その音に対して 3/2の周波数関係となる音を決めます。前回提示した実例に合わせると,基準となる音は“C”であり,その音に対して3/2の周波数関係となる音は“G”となります。
次に“G”の音に対して3/2の周波数関係となる“D”の音が導かれます。なお,オクターブ内に収まるように,適宜オクターブ上げ下げすると良いでしょう。この作業を繰り返すと“A→E→B→F♯”の音が得られます。今度は反対に,基準となる“C”音に対して2/3の周波数関係となる純正な完全五度下の音を決めていくと“F→B♭→E♭→A♭→D♭→G♭”の音が得られます。

このようにして作られたのが“C”の音を基準としたピタゴラス音律です。下図で隣り合っているすべての音は,純正な完全五度の音程関係となっています。

また,これらの音を音階の順に並べると,以下のようになります。
| 音階 | 周波数比 | 平均律比 |
|---|---|---|
| C | 1 | 同じ |
| D♭ | 256/243 | 低め |
| D | 9/8 | やや高め |
| E♭ | 32/27 | 低め |
| E | 81/64 | 高め |
| F | 4/3 | 僅か低め |
| F♯ | 729/512 | 高め |
| G | 3/2 | 僅か高め |
| A♭ | 128/81 | 低め |
| A | 27/16 | 高め |
| B♭ | 16/9 | やや低め |
| B | 243/128 | 高め |
ピタゴラス音律の音階は,平均律と比較して全音が広く,また半音が狭く構成されているため,この特徴がメロディに独特の味わいを与える効果を持っています。
前回解説したピタゴラス音律は,純正な完全五度で構成されていますが,長三度や短三度の音が純正でないため,ハーモニー(和声)向きとは言えません。今回は,ハーモニーに適した音律について話を進めていきます。
和音を構成する音の周波数関係が単純な整数比であるとき,純正なハーモニーが得られます。このような考え方で作られた音律を純正律といいます。例えば,ハ長調の曲における主要三和音は,Cコード(C-E-G),Fコード(C-F-A),Gコード(D-G-B)であり,これらの和音を純正に演奏するには,ピタゴラス音律の “E,A,B”の音を若干低めに取る必要があります。これらの音は,前回示したピタゴラス音律の直線上に存在しないので,それぞれの和音が正三角形を成すように“E-,A-,B-”をプロットすると,下記のようになります。

これらの若干低めに取った音のピタゴラス音律との周波数比を検証しましょう。Cコード(C-E-G)の場合,和音を構成する音の周波数関係が1:5/4:3/2であるとき,純正なハーモニーが得られます。ピタゴラス音律の“E”の音の“C”の音との周波数比は81/64なので“E-”の音はピタゴラス音律の“E”の音と比較して,81/80倍低いことが導き出されます。Fコード(C-F-A),Gコード(D-G-B)の場合も同様の結果となります。この僅かな比率をシントニック・コンマといいます。
上記の図を注意深く観察すると,左から右への水平直線上で隣り合っている音はは純正な完全五度,左下から右上への斜め直線上で隣り合っている音は純正な長三度,左上から右下への斜め直線上で隣り合っている音は純正な短三度の音程関係となっていることが分かります。この考えを進めると次のように表現することができ,囲まれた12音によって“C”の音を基準とした純正律が構成されます。これをCチューニング純正律とします。

上記のCチューニング純正律には,ハ短調の曲における主要三和音,Cmコード(C-E♭-G),Fmコード(C-F-A♭),Gmコード(D-G-B♭)も含まれていることが分かります。また,これらの音を音階の順に並べると,以下のようになります。
| 音階 | 周波数比 | 平均律比 |
|---|---|---|
| C | 1 | 同じ |
| D♭ | 16/15 | 高め |
| D | 9/8 | やや高め |
| E♭ | 6/5 | 高め |
| E | 5/4 | 低め |
| F | 4/3 | 僅か低め |
| F♯ | 45/32 | やや低め |
| G | 3/2 | 僅か高め |
| A♭ | 8/5 | 高め |
| A | 5/3 | 低め |
| B♭ | 9/5 | 高め |
| B | 15/8 | 低め |
しかし,これで純正律の音階が完成したと安心してはいけません。例えば,ハ長調の曲におけるDmコード(D-F-A)などを演奏する場合,Cチューニング純正律では音が濁ってしまいます。このような問題の対策について,次回のコラムで解説します。
純正律音楽研究会がお勧めするCDや演奏会、演奏団体をご紹介していきます。
(TELDEC0630-14654-2)
その第1回目に登場するのはPelecisという作曲家の作〈Neveretheress〉です。私は自分のホームページ上でPelecisを紹介しながらラトビア人だから読み方は分からないと書いたら東大大学院生から「ペレーツィス」と読むんだとのMailを頂きました。
さて私がペレーツィスを知ったきっかけは、後々に紹介する予定のポーランドの作曲家でやはり純正律に拘った作品「悲歌のシンフォニー」で300万枚のCDを売り切ったグレツキのピアノ協奏曲の入ったCDを買ったおかげです。グレツキの曲は退屈でしたが、最後におまけのように入っていたペレ―ツィスの「コンチェルティーノ・ブランカ」に私は大衝撃を受け、夜も眠れないほどの興奮の毎日が続きました。この曲は題名通り、ピアノの白鍵だけと弦楽合奏による3楽章構成の全くハ長調だけで一切転調のない、開き直った潔い曲です。
ところで〈Neveretheress〉は、モスクワ留学時代のルームメイトだったヴァイオリニストのクレーメルのために書かれたソロヴァイオリンとピアノと弦楽合奏のための協奏曲で、30分近く延々と D-Major, D-Minor, つまりニ長調とニ短調だけで構成されます。冒頭から5分くらいから始まるピアノのフレーズはまさに日本人にピッタリのマイナームードで、まさに「ヤラレタ―」というショックが尾を引きつつ感動にひたるというとても個性の強い曲です。おっとっと、ピアノはもちろん純正律に調律されていることは、私のシンセとコンピュータで確認ずみです。
(玉木宏樹)
(DROCD-017)
黒木:スウェーデンのRosenberg(スウェーデンだからローゼンべリと読むのかな)という女声のコーラスを中心にした弦楽器とのアンサンブルです。
玉木:ぼくはクラシックでは北欧関係が大好きで、いろんな作曲家のCDを持っているけれど、中でもスウェーデンのものは少ない。それでも、ラールソンなんていう作曲家はベルクの弟子なのに純正律指向の作曲を残しているし、スウェーデン人があまり音楽をやらないというんじゃないよね。
黒木:クラシックはあまり詳しくないですが、ロック関係では良質なグループが結構ありますよ。
玉木:たとえば?
黒木:サムラマンマスマンナとか、アネクドテンとか。
玉木:ところで、今回のローゼンべリ、ぼくも一度通して聴いたところ、北欧の民謡風な感じとはずいぶん違って、やけにグレゴリアン的というか、ブルガリアンボイス風というか……そんな感じって正しいのかな。
黒木:ブルガリアン風とも言えますね。
玉木:北欧、スウェーデンやノルウェーにはフィドルによく似たヴァイオリン属の民族楽器があるんだけど、その雰囲気がよく感じられて、それも大変面白い。しかし、このバンドは結構キレイにハモり続けているよね。多分、トップソプラノの声質の特徴にみんなが合わせているというか……それから、このトップソプラノ、何かいま話題になっているらしいね。その辺をちょっと説明して下さい。
黒木:坂本龍一が朝日新聞社主催のオペラ『Life』のために連れてきたそうなんです。彼女の声を見出したのはさすがだとは思いますが、このアルバムを聴くと、『Life』だけで帰らせたのはあまりに残念というべきでしょうね。今度は、彼女1人だけでなくて、このグループ全体での日本公演を坂本氏は企画すべきでしょう。そこまでやらなければ本物じゃない。「世界の坂本」が聞いてあきれると言われても仕方がない。そのくらい素晴らしい演奏だと思います。
玉木:彼は、朝日新聞ともケンカするほど根性があるというか、自分勝手なところがあるから、みんなのためを思って行動はしないんで、まあ、当たり前のことでしょう。ところで、肝腎のこのトップソプラノの名前は?。
黒木:スザンヌ・ローゼンバーグです。
玉木:CDの日本でのディストリビュート先は?
黒木:MAレコーディングズですね。
玉木:きいたことないなぁ……一般の店でも売ってる?
黒木:渋谷のタワーレコードとかWAVEとか、ディスクユニオンに行けばあるけど、一般の流通には載っていないと思います。
玉木:じゃあ、地方の人が買うにはどうすればいいわけ?
黒木:直接MAレコーディングズに問い合わせてもらうのが早いでしょう。
【問い合わせ先】
MAレコーディングズ販売 Tel. 03-5276-6803/Fax. 03-5276-5960
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋1-12-6-3F(株)マーキュリー内
E-mail: tgmarec@ibm.net
URL : http://www.marecordings.com/
指揮Rudolf Werthen、演奏I Fiamminghi-The Orchestra of Flanders-
(TELARK20 CD-80417)
玉木:黒木さんは、あんまりクラシックは強くないよね。
黒木:クラシック音楽は知っていますが、現代の純正律系のものには詳しくないです。
玉木:創刊準備号で紹介したペレーツィスはラトビア人だけど、いま、ポーランドからフィンランドにかけて純正律の嵐が吹きまくっている。で、今日はグレッキというポーランド人の作曲した「ポルカの為の小レクイエム」を……〈玉木、CDをかけながら話す〉グレッキと言えば、「悲歌のシンフォニー」が世界中でミリオンセラーになって有名になったんだけど、今のこの曲の出だしと同じように、同じようなコードばかり使っていて――というか、シンフォニーの場合、淡々とイ短調のモード系が続く。すると、オーケストラは自然に純正律のイ短調になっていく。そこへ心をかきむしるような悲痛なソプラノが登場するわけ。〈曲の冒頭部分は非常に静かに、ヴァイオリンとピアノだけが淡々とシンプルな演奏を続けている〉どう?
黒木:ちょっと単調な気もするけど……。
玉木:そうとも言えるけど、そこがまたいいような、ね。〈曲が単調なので会話が続く〉
玉木:まだ4分か、まだまだかな。
黒木:なんですか?
玉木:まあ、もうちょっとのお楽しみ。さて、ポルカ以外にもマズルカとかポロネーズとか、なぜポーランドの関係の舞曲が多いんだろうね。話は変わって、いま北欧で純正律の嵐が吹き荒れてと言ったよね。その中のラトビアかエストニアかは忘れたけど、全世界に散らばっている亡命者たちが年に1回、祖国へ帰って全員で合唱をやるらしいんだ。NHKで特集があったと人からきいたんだけど、亡命者たちは毎年、1回のイベントのためにすごく練習するらしいんだけど、多分ピアノは使われないと思う。だから、会場は純正律の渦になるはずだよね。黒木:なるほど、一度聴いてみたいもんですね。
玉木:さてもうすぐだ。しばらく聴いてみよう。
〈延々と淡々と続く静けさ〉
!!!!!!!
〈突然の大音響〉
玉木&黒木:ワアー!?〈のけぞる二人。玉木、あわててCDの音量を下げる。黒木、妖怪にでも遭ったかのようにおったまげ、次には半狂乱になるほど笑い転げる〉
黒木:なにこれぇ!! すげぇや。面白い。これはすごい!
〈黒木、感嘆詞連発〉
玉木:いったいナニが起こったのか!? 『ひびきジャーナル』を読んでるみなさんにもぜひ一度、この曲を聴いて、初体験の「のけぞり」を味わってもらいたいね。
『in concert』(WN CD066)
『Out of the woods』〈the BBC sessions〉(BOJCD018)
黒木:今回は僕の担当なのでロックでいきます。
玉木:僕もロックは、実は大好きだし、日本で初めてロックヴァイオリンをやってるんだよね。
黒木:そうでしたね。じゃ、ジェントル・ジャイアントというバンドを御存知ですか。彼らはイエス、キング・クリムゾン、ピンク・フロイド、E.L.P.などといったバンドと同時期に活躍した、いわゆるプログレなんですけど。
玉木:うーん、今出た名前は全部知ってるし、よく聴いたけど、ジェントル・ジャイアントはどうも網の外のようだったね。
黒木:そこで今回は、このジェントル・ジャイアントをお薦めしたいわけです。特徴といえば、とにかくテクニックがすごかった。それも個人のプレイヤーとしてのテクニックではなく、バンドのアンサンブルとしてのテクニックが尋常じゃない。しかも1人が複数の楽器をこなし、ヴァイオリン、チェロ、ヴィブラフォン、リコーダー、サックス、トランペットまで操ってる。ギター、ベース、キーボード、ドラムなどはメンバー5人全員がほぼ同じレヴェルで演奏でき、ライヴでは全員によるギター、リコーダーやパーカッションアンサンブルを披露していました。何よりも圧巻なのがヴォーカルアンサンブルで、5人がアカペラでばっちりハモっちゃう。はっきり言って、さっきのバンド群の中では問題にならないくらい飛び抜けて上手かった。ただし日本ではほとんど売れなくて、一部のファンにもてはやされるくらいですが……現在では音楽活動をしていないようです。まずは早速、彼ら「ON REFLECTION」という曲を聴いてみましょう。――〈CDをかける〉――これは彼らの馬鹿テクぶりを凝縮したような曲で、スタジオ録音よりもこのライヴヴァージョンの方が面白いですね。と言うか、ライヴで、つまり編集をしないでここまでやれるというのは驚異的。まずリコーダー、チェロ、ヴァイオリン、ヴィブラフォンなどのアンサンブルで始まって、ばっちりハモってるヴォーカルアンサンブル、そして最後に、エレキ楽器によるロックアンサンブルで終わる、と。
玉木:う~ん、うますぎる、器用すぎる、自分達だけが楽しんでる、という印象だねぇ。
黒木:じゃ、今度は同じ曲をBBCのスタジオライヴのヴァージョンで聴いてみましょう――〈今度はスタジオライヴ版をかける〉――最後のロックアンサンブルのところ、ギターとキーボードのパートがひっくり返っているでしょ。基本的に彼らは曲を対位法で作っているので、こういう遊びができるんです。これは編曲を担当していたキーボードのケリー・ミネアの功績なんですけどね。彼はロイヤル・アカデミー音楽院で作曲の学位を取得しているんです。それが何を血迷ったかこんなロックバンドに手を染めてしまったんですね。
玉木:なるほど。
黒木:なぜ彼らがいまいち売れなかったかというと、彼らはどうも音楽的にすごいことをやりさえすれば良いと考えていたらしくて、こういう安直な発想をしちゃったところにあると思うんです。音楽の世界ってのは色々な面でのファッション性が求められると思うんですけど、彼らはそれを無視して音楽だけに走っちゃった。
玉木:僕自身も若い時にそういう考えで失敗を繰り返してるんで、少々耳が痛い。
黒木:でも逆にそういう純粋さみたいものが曲がりなりにもジェントル・ジャイアントというバンドで結実したことがあるという事実、それはそれですごいと思うんです。
(xource/xoucd 119)
――今回のTrio Patrekattは、第1回に続き、またスウェーデンのグループです。というのも、第1回目で紹介したROSENBERGS SJUAのCDでセロを弾いていたミュージシャンがこのグループにも参加しているからです。ROSENBERGS SJUAがきれいなハモった歌声を聞かしてくれていたのに対し、今回のは完全なインストです。
で、このCD『Adam』で面白いのは、他の2人が弾いているニッケルハルパというスウェーデンの民族楽器です。音色はヴァイオリン、フィドロ系の擦弦楽器ですね。ところが皆川達夫監修『楽器』(マール社、1992)を見てみると、弦楽器のページではなくて機械楽器のページにハーディ・ガーディなんかと一緒に紹介されている。音高を決めるのはハーディ・ガーディと同様に鍵盤を使って機械的に弦を押さえるんですが、弦を擦るのにはハーディ・ガーディが機械になっているのに対し、ニッケルハルパはヴァイオリンのように弓を使わなければならないんです。
ちょっと聞く限りはフィドロのように聞こえるんですが、よく聞いてみると、鍵盤を押さえるかちゃかちゃいう音が入っています。つまりフレットレスじゃないってことです。ヴァイオリンみたいにフレットレスの楽器は純正律に向いていて、ギターやピアノみたいにフレットがあったりして音高が固定されている楽器は純正律に向かないって信じている人、割と多いんですけど、この程度の曲をやるんだったら、別に無理して平均律に調律しなくても、使う調を限定してやれば十分ハモリのきれいな音楽ができるってことが言えると思います。
純正律では音楽的に幼稚なものしかできないって迷信がありますけど、この程度で十分だと思うし、僕なんかからすれば、このCDでも音楽的に随分高度だなって感じるんですよ。だったらね、巷に流れている音楽の9割以上が工夫次第でハモリを追求できると考えています。
何もドデカをことさらに悪く言う必要もないとは思いますが、ドデカをやるんじゃないんだったら、別に無理して平均律にしておく必要なんかないのではないでしょうか。音大の人ってなんか「複雑な転調すること=音楽的に高度」って考えてるような気がするんですけど、僕はね、転調なんかしなくたって十分面白い音楽作れると思うんです。
別に転調しちゃいけないなんて言っているわけじゃないです。だいたい僕はボサノバ好きですから。
個人的に12曲目の「FARDEN」が好きです。倍音がきれいに響いています。この奏法については玉木さんにコメントをもらいたいと思います。
(黒木)
※M・AレコーディングスのHPは:www.marecordings.com
*********************
(玉木のコメント)
あの楽器は実に不思議で、見事な純正律でハモっています。調律は多分、ソレソレのGチューニングだと思います。コード進行が単純な分、とてもスリリングなリズムの速奏きフレーズが感動ものです。No.12の曲の奏法は、ヴァイオリンの駒の近くを奏くことによって、高倍音、時にはガラスを引っ掻いたような音も出ます。これはイタリア語でスル・ポンティチェルロといい、我々は「スルポン」と呼んでいます。現代音楽に多く使われています。多分、ギターにも、特にエレキの場合なんかに、似た奏法があったような気がしていますが。
(WPCS-11100)
今のところ、私がセミナーを開いた時、純正律の代表例としていの一番にかけるCDがこの1枚、リベラの『ルミノーサ』だ。天国的にハモるボーイソプラノの美しさはウィーン少年合唱団を優にしのぎ、同じ英国のボーイズ・エア・コワイヤよりも純粋にきこえる。リベラの1枚目ももちろん素晴らしかったが、この1枚は、クラシックの名曲を素材にしていることともあいまって、非常に格調が高い。
また、1枚目では分からなかったリベラの正体が見えてきた。プロジェクト・リーダーは作曲家のロバート・プライズマン(1952~)。もともとオルガニストとして、協会音楽に長年関わってきた人。彼のもとに集まった少年の平均年齢は12歳とのことだが、その音楽性は12歳なんてものではない。彼らの純粋な発声でこそ得られる高い音楽性は、世俗に染まった大人たちには真似の出来ない世界でもあるだろう。
クラシックを素材にしたと書いたが、あくまで素材であり、いわゆる編曲なんかではない。いろんな編曲シーンを経験した私でさえ、ドギモを抜かれた、サン=サーンスの「動物の謝肉祭」の「水族館」。リベラの歌声で初めて「水族館」の神秘が味わえる。
CDのタイトル曲でもある「ルミノーサ(聖なる光)」は、なんと、ドビュッシーの「月の光」。私自身、何度も編曲をしているが、コーラス版は思い付きもしなかった。というか、こんな程度の高い純度のコーラスは、日本には存在しないからだ。しかし、最近、女声コーラスもノンビブラートの人達が増えており、そのうち、リベラ級のコーラスの誕生も近いかもしれない。
(NAXOS/8.553746)
バッハと同時代のフランスの作曲家、ラモーの「アナクレオン」組曲を紹介します。音楽史上ではたいへん有名な人だが、日本で演奏されることは滅多に無い。私とて、子供の時、スズキ教則本でラモーの「タンブーラン」を奏いて以来、ときたまFMでクラヴサン曲集を聴いたくらいで詳しくはない。そんな折、久し振りにCD屋を覗いたら、NAXOSシリーズが、なんと1枚780円に値下げになっており、その中にラモーのCDがあったので買ってきた。
ラモーは大バッハの2年先に生まれ、バッハよりずっと長生きした。これはオーケストラの編曲だが、金管あり、ピッコロありの非常に華やかで分かり易い曲。タンブーランが非常に効果的で、けっこう下世話な風情もある。こういう曲や、同時代のヴィヴァルディを聴くにつれ、大バッハのヘンクツ時代遅れ、ゴリゴリ、コンサバぶりがよく分かる。
演奏者の正体はよく分からないが、いうまでもなく、純正律を基にした演奏である。安い掘り出しモノの1点として、CD屋を覗かれた折にはお薦めの1枚である。
(玉木)
(NAXOS/8.554837)
アルヴォ・ペルトのCDについては別の項で紹介しているので、レビューでは、図の2枚を紹介したい。まず『カルミナ・ブラーナ』。
ナクゾス・レーヴェルは、約900円前後という恐ろしい価格で新譜を出している。ユーザー側に立った場合、たいへん嬉しいことだが、作・編曲家側から見れば、ちょっとなあ……という面もあるが、よくこの値段で新譜が出せると、まず慨嘆。
「カルミナ・ブラーナ」というと、カール・オルフを連想される方もおられると思うが、もともとは13世紀頃のドイツ系吟遊詩人たちの歌の総称で、オルフはこの古楽を発掘し、現代風に編曲したものである。歌は、僧侶たちが酒・女・道徳を説いた歌とされているが、坊主が酒・女を歌うなどとは何事ぞ、と思うなかれ、「ボッカチオ」に描きつくされている様に、洋の東西を問わず、生臭坊主は沢山いた。また「カルミナ・ブラーナ」はある面、とんでもなく卑猥で直訳できないとも言われている。このCDは、そんな底抜けに陽気な乱痴気騒ぎのCDだ。
13世紀の曲でもあり、ドイツ系の音楽なのに、今日のようなドレミ節は存在せず、すべて教会旋法、いわゆるモードだらけである。各曲はすべて転調なしのハモりっぱなし。全くの転調も無く、コード変化もほとんどない曲の特長は、いろんなモードの変換にあるということがよく分る。言葉では〈教会旋法〉を知っていても、なかなか実態は分らない方にはぜひおすすめである。ヘクサコルドっぽい6音だけの曲もあり、ドリア、リディア、ミクソリディアのメロディが多い。そして、教会旋法といいながら、暗いものはひとつもなく、1曲目の「ようこそ、バッカス」からして、底抜けのドンチャン騒ぎで、けっこう笑えてしまう。2曲目のリコーダーは、もろ尺八風だったり、他の曲でも旋法の使い方が妙に日本風にきこえる時もある。最後のバグパイプがチャルメラ風だったりして。
アンサンブル・ユニコーンの演奏もすばらしいハモりの世界を楽しんでいる。ハーディガーディ(一種の自動演奏ヴァイオリン)やフィドル、バグパイプ、太鼓、カウンター・テナー、ソプラノ、何とも不思議なアンサンブルである。
(玉木)
BEGONA OLAVIDE『SALTERIO』(M025A)
CALAMUS『THE SPLENDOUR OF AL-ANDALUS』(M026A)
今回はスペインの伝統音楽を紹介します。というと、フラメンコを思い浮かべる方が多いとは思いますが、今回扱うのはさらに古いのものです。カルロス・パニアグアという人が、失われてしまっていた中世の古楽器を、図版などいろいろな資料を当たることによって、独自に復元し、文字通り手探りで弾き方を修得しつつ演奏活動を行っているのです。この2枚のCDは彼を中心としてベゴニア兄弟など彼の仲間の演奏をスペインの教会でタッド・ガーフィンクルが録音し、そのタッドさんが日本で設立したM・Aレコーディングスというレーベルから発売されています。僕が紹介するCDは、実は、タッドさんが買い付けて日本に持ち込んだのを購入したものが多い、ということは気付いておられる読者の方も少なくないのではと思います。
中世のスペインといえば、そして特に彼等の住むアンダルシアとは、まさにキリスト教文化とイスラーム教文化が交錯した地域であり、それがゆえの豊かな文化遺産に溢れるところです。自然科学史の領域では、古代ギリシア・ローマの学芸は中世においてイスラーム教徒に受け継がれ、12世紀くらいから主にイベリア半島などからヨーロッパに流入してきた、と説明されることを確認しておきましょう。もちろん音楽もそうやって継承された重要な学芸の一つでした。ところが中世のイスラーム教徒がどのような役割を果たしたについては、未だもって十分に研究が進んでいるとは言えないのです。キリスト教のイスラーム教への蔑視という問題もさることながら、音楽に関してはなにぶんにもレコードなどない時代ですから、当時実際にどのような音楽が演奏されていたかについては確かめようがないのです。そういった中で、たとえ想像の域を出ないのだとしても、このCDのような試みは貴重だと思います。『SALTERIO』のほうは弦楽器の響きが本当に美しいです。ヨーロッパに住んでいて感じるのはとにかく教会が日常生活の本当に身近なところにあるということです。それぞれの教会は基本的に抜群の音響効果を誇っており、ということはそれらがあっという間に上質のコンサート会場に早変わりしてしまのですから、うらやましい次第です。なおSALTERIOというのは琴のような弦楽器の総称です。
『THE SPLENDOUR OF AL-ANDALUS』は、歌と笛の旋律を表に出した曲が多いです。個人的な感想としては、笛の音が何となく日本のお囃子を思わせるし、中学生の頃愛聴していた中国の伝統音楽の調べに似ているような気がします。そんなことをタッドさんに話したら、笑われてしまいました。もちろん、これらのCDを買った当時、水滸伝を読み直していたからかも知れません。ただし、笛の調べは明らかに平均律ではなく、ピュタゴラースだとすれば、僕が日本や中国の音楽と近いものを感じてしまうのも強ち間違いではないように思っています。
(黒木)
※M・AレコーディングスのHPは:www.marecordings.com/
The Hilliard Ensemble『JOSQUIN : MISSA HERCULES DUX FERRARUAE』(Virgin/7243.5.62346.2.8)
ジョン・ケージ 『プリペアド・ピアノのためのソナタとインタリュード』(NAXOS / 8.554345)
純正律音楽というジャンルの中では、年代的にも内容的にも、あまりにもかけ離れたふたりの作曲家のCDを紹介しよう。
1人目は、ジョスカン・デ・プレである。ジョスカン(c1450~1521)は、15~16世紀に於ける伝説的な作曲家。フランドル派の巨匠といわれており、当時の音楽界にはあまりにも大きな影響を与えた人ということになっているが、名声ぶりだけがひとり歩きしている感もあり、ジョスカンは実は3人いた、とかいまだに分らないことが多い。ただし、純正律のハモり感が、イギリスから伝わってきて、それを物の見事に消化した作風はあまりにも有名で、特に、ア・カペラ(無伴奏合唱)曲は定評がある。このジョスカンのア・カペラ合唱曲を見事に再現したCDが出た。イギリスの有名な男声コーラス、ヒリヤード・アンサンブルによる『MISSA HERACULES DUX FERRARIAE』だ。私はこのCD、眠る前にかけてよく聴くが、まだ最後まで到達したことは一度もない。必ず途中で熟睡し、目が覚めるとCDは終っている。
* * * * *
もう1人は、現代のバリバリの鬼才、ジョン・ケージ(1912~1992)である。いまさらジョン・ケージの奇行振りを説明するまでもあるまい。私は学生時代、J・ケージのコンサートへ行って大騒ぎをしたこともあり、彼のハプニング性は、イベントとしては面白いとしても「音楽」とは違うと思っていた。また、私の若い頃は、いわゆる現代楽と称して、頭の悪い作曲家まがいが、ピアノの中に鉛筆や消しゴム、洗濯バサミ等という異物を挿入して、訳のわからん雑音をまき散らす、プリペアド・ピアノ奏法というものが流行っており、私は心底バカにしきっていたので、現代音楽展というチラシの中に、プリペアド・ピアノなどという文言があろうものなら即、ハナカミ扱いだった。そういう偏見 (?) はつい最近まで続き、NAXOSレーベルが、強力廉価版の中にJ・ケージを入れていなかったら、私は死ぬまでJ・ケージの良さを知らなかったことだろう。
『プリペアド・ピアノのためのソナタとインタリュード』は、なんと、1946年前後の作曲だが、書かれた年代はともかく、その醸し出すサウンドの何と神秘的なことか!ピアノの中の異物はしかし、計算し尽くされたかのような倍音を発し、1台のピアノに対する何人かの楽器奏者が共演しているかのような世界を生み出している。私は、自分の迂闊を大いに恥じたい。J・ケージはやはり、ただならぬ人だ。
当CDレヴューで情報を書いてくれている黒木氏によると、J・ケージは、師のシェーンベルクから、「作曲の才能よりも発明の才能がすばらしい」と、誉めたのかけなしたのか分らないことを言われたらしいが、さもありなんと思える。ただし、このプリペアド・ピアノの特長を活かした作曲は大変難しい。ケージの発明の才、恐るべし。
この倍音豊富な音の世界は、純正律的にも大いに共感できるものがある。NAXOSは安いし、ぜひ1回お聴き願いたい。
(玉木)
「純正律は健康に効く」って本当?
医学博士福田六花が,事例を交えてお伝えしていきます。
私達の生活を取り巻く様々なシステム、膨大な情報量、複雑な人間関係、そういった種々の因子から受ける心身のストレスなしに生活することは、現代社会においてはもはや不可能であると考えられます。いかにしてストレスを上手に解消し気分の良いリラクゼーションを得るか、これは現代に生活する私達にとって、避けて通ることの出来ない重要な問題です。
1994年頃、玉木宏樹氏による純正律で演奏された音楽を初めて聴き、純粋無垢な美しい響きと心地よさにおおいにびっくりさせられました。と同時にこれは患者さんに聴いてもらいたいなと思い、早速CDを病院に持ち込み、待合室、検査室、理学療法室、集中治療室などでかけてみました。病気による心身の苦痛を少しでも和らげることが出来たなら、少しでもやすらぎを感じてもらえたら、そんなことを願いながら時が過ぎていきました。
理学療法室に入ると、ゆったりと純正律音楽が流れる中で多くの患者さんが気分良さそうな表情でマッサージ、鍼灸、牽引などの治療を受けています。以前は疲れきったり、いらついたり、大声で世間話しをしていたりする人も少なくなかったのですが、純正律音楽をかけるようになってから多くの患者さんが以前よりずっとリラックスして治療を受けるようになりました。中には気分良く眠っている人もいます。
心と身体に優しい純正律音楽が医療の現場において非常に有効であったのを実感しました。
――昨年暮に発売された健康雑誌『壮快』で純正律特集が組まれたところ大反響。当研究会事務局にも読者からのお問い合せや純正律CDの御注文が数多く寄せられ、健康に悩みを持つ方が純正律に寄せる関心の高さが伺われまた。その『壮快』編集部・鈴木さんからのレポートです。
弊誌『壮快』2004年2月号で「純正律」特集を行うことになったのは、インターネットで玉木先生のホームページを拝見したのがきっかけです。純正律音楽を聴いて体調が改善した人が多数いるという内容に興味をそそられ、また実際に純正律と平均律のドミソを聴き比べてその違いに驚き、玉木先生にご連絡させていただきました。
特集中では、純正律そのものの説明のほか、純正律音楽を聴いて
・高かった血圧が正常化し耳鳴りが消えた
・耳鳴りが気にならなくなり不眠症が解消した
・パニック発作が治まり不眠症が解消した
・痛みと心痛が和らいで熟睡できた
という4人の方の体験記を詳しく紹介。また、医学博士の福田六花先生が行われた実験(純正律音楽と平均律音楽を聴いたときの脳波の変化を測定し、純正律音楽により高いリラックス効果を確認)を、福田先生ご本人にわかりやすくご解説いただきました。さらに、純正律CDの応募者全員プレゼントを実施したのですが、その結果……。
編集部の予想をはるかに上回るご応募が殺到し、CDの発送が大幅に遅れる事態となってしまいました。読者の方々にご迷惑をおかけしたことを深く反省するとともに、純正律に対する関心の高さ、また期待の大きさを痛感した次第です。
現在、全員プレゼントの純正律CDを聴いた読者の方々より、編集部にさまざまな感想が寄せられている最中です。具体的には「どうしたわけか、涙が出てきました。とにかく気持ちが楽になります」(大阪市・女性)「毎日3回も4回も聴いております」(福岡市・男性)「バイオリンの音が胡弓のようで驚きました」(女性)等々。
また、「純正律音楽のCDは市販されているのか」というお問い合わせや、「既存の楽器を調律して、正確に純正律を出すことは可能ですか?」といった具体的な質問も届いています。
純正律音楽が「効く」メカニズムはまだ解明されていませんが、実際にたくさんの方の症状が解消、または軽減していることは紛れもない事実です。今後も、健康雑誌ならではの立場から、純正律の効果・効能に迫っていきたいと考えています。玉木先生、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
最近の日本および世界各国における青少年の犯罪の増加と残忍さは、想像を絶するものがあります。現在の日本の青少年を生み育てたのは、昭和生まれの人間です。私たちには、心身ともに健全な青少年が育ち得る環境をつくる責任があります。それには先ず現在の子供たちと、これから生まれ育つ子や孫のために、早急によい環境と穏やかな雰囲気をつくりださねばなりません。この世に生を受けたばかりの乳幼児を包む平和な空気と、精神状態の安定した家族、特に母親の和やかな心理状態は、胎児や幼児に、そして少年たちにも大きな影響を与えます。
家庭を初めとして、託児所あるいは幼稚園、小学校から中学校へと、彼らが育っていく過程で我々大人が最も考慮すべきことは、なによも情緒教育です。とりわけ音は、それも穏やかで心地好い音楽は、心の奥深くへと響き、脳から肉体にまで根づいて、人間の感情をつくりあげていく力を持つと思われます。
1998年の秋、隔離病棟で舌癌の放射線治療を受けている間に敬愛する母を亡くした私は、退院後に術後の激しい痛みと、母の死を知った悲しみのために一睡もできず日夜鎮静剤と睡眠薬を幾度も飲みながら苦しみつづけました。以前からベッドの耳許にグレゴリア讃歌などの静かな音楽を流し、不眠を宥める努力をしておりましたが、この時はそれも全く効果なく、3日目の眠れない朝方に諦めの境地でふと手にしたCDをかけましたところ、不思議な感覚とともに快い眠りに入り、手術を受けて以来はじめて熟睡することができました。
深い森の中に横たわっておりますと、空から木漏れ日が燦々と降り注ぎ、いつしか肉体が風になって、きらめく空中を浮遊するという、形容しがたい心地で眠りに誘われたのです。
偶然に出会ったこのCDが玉木宏樹氏の純正律音楽でした。予備知識なしでしたので曲のタイトルと説明文を読んで驚き、音楽による人格造りが可能なのではないかと思いつきました。幼児たちの情緒への誘い、病人や老人ホームの方々の癒し、患者よりストレスが溜るお医者様と看護婦さんや介護の方々にとっても、心和む音楽は必要、安らぎとなるに違いありません。
ミネラル・サウンド”光の国へ”のシリーズによる、年齢に関係ない情緒の育成と癒しによって、今の闇の中の世界を”光の国”に変える運動に、ぜひご参加くださいませ。
まだまだ一般には知名度の低い純正律音楽を、健康情報誌をとおして、これまでこの種の音楽とは直接つながりのなかった層にまで浸透させるのは、とても賢明な方法と言えそうです。
バレエ教室を主宰している私の妻は、昨年暮れ『壮快』2月号発売の新聞広告「本当のドミソ・純正律……」を見たことから、たまたま私が持っていたCD『光の国へ』を初めてじっくり聴く機会を得ました。そしてそれを彼女のバレエ教室のひとつ、成人を対象とした「バレエ美容体操」教室で、柔軟体操をするときのBGMとして使ってみたのです。この教室はバレエの基礎にそって楽しく体を動かしながら、美しく健康的な心と体を維持していこうという大人のバレエ教室で、生徒は主に50代60代のお姉さま方です。
ここでBGMとして使ったのは『光の国へ』(part1)だったのですが、その注目すべき結果をメンバーの感想もまじえながら以下に列挙してみましょう。
* * * * *
☆Aさん66歳は、腰を曲げても膝に頭がつかなかったが、この音楽を聞きながらやっているうちに自然に頭がつくようになった。また今まで脚が曲がりにくくて椅子に座るしかなかったが、あぐらもかけるようになった。
→この指導をしている妻も1年前バイクの事故で骨折し、思うように脚が上がらなかったがこの音楽を聞きながらやっている内に脚がバーまで上げられるようになり、正座もできるようになった。
☆Bさんはミネラルミュージックを聞いた感想を、「懐かしいような感じで、心地よく長時間聞いていても疲れたり厭になったりしない。自然に体の中に音が沁みこんでくる。」と言っている。
☆94歳になるBさんの母親は音楽を聞きながら好きな編物をよくする。普段は編み目を飛ばしたり不ぞろいになるのはしょっちゅうだったが、その後このCDを聞きながら編んだものは目がきちんと揃ってきれいに編めている。それに今までの音楽ではわりと簡単に飽きてしまったり、うるさいと言って止めたり変えたりすることも多かったが、ミネラルミュージックはずっと鳴らしていても厭にならないらしい。
* * * * *
以上がこのバレエ教室での反応です。ミネラルミュージックは何故か体の中まで音が沁みこんできて、意外な作用をするもののようです。
私は最近、あるソプラノのオペラ歌手が「蝶々夫人」の中で歌っているアリアの音声を波形分析してみて、ビブラートの幅が長3度を超えているのには驚きました。倍音にも当然同じ幅のビブラートがかかっているわけで、オーケストラが加われば立派な不純正律音楽!こんな音楽を聴いてぐったり疲れた後もミネラルミュージックは私達にやすらぎを与えてくれる素晴らしい音楽なのです。
この曲どちらの方が心地よく感じますか?
A:
B:
A:平均律です。
B:純正律です。(純正律ってナニ?という方は以下をお読み下さい。)
純正律音楽研究会代表/作曲家・ヴァイオリニスト 玉木宏樹
最近、ポップス界でもクラシック界でもイギリスものが大はやりである。ポップスではエンヤとかアディエマスに特徴的な、透明感あふれるシンプルなメロディとハーモニー。またクラシックでも、ヒリヤード・アンサンブルは、ノルウェーのサックス奏者、ヤン・ガルバレクとの共演『オフィチウム』が全世界で300万枚出たといううわさがある。ヒリヤードのコーラスでうたう曲は、16世紀のドイツの尼僧ビンゲンの作品で、その上に現代ジャズのアドリブが乗るという、意表をつくサウンドである。
この、エンヤをはじめとするケルト系ポップス、そしてヒリヤード・アンサンブルやキングズ・シンガーズ等のクラシック・コーラスがくりひろげる天国的な透明感のあるハーモニーの世界、これが純正律(純正調ともいう)という、古代から伝えられている最もよくハモる調律の世界なのである。この分野の響きは、ヒーリング・ミュージックのコーナーでもよく取り上げられている。
純正律などというと、むずかしそうだが、そんなことはない。単純によくハモることであって、ウィーン少年合唱団の天使の歌声を思い出してみればよく分かる。彼らの音程の訓練は絶対にピアノではやらない。今のピアノやオルガン、ギター、シンセサイザー等、音程を固定させる楽器はオクターヴを単純に12に平均分割した調律であり、平均律というが、この本来の意味は、平均的に音を狂わせてあるという意味である。
実は、バッハもモーツァルトもベートーベンも、そして、19世紀のロマン派前期の作曲家たちは、いずれも平均律では作曲していない。12個の鍵盤だけで純正律の調律をすると使えなくなる和音が多すぎるため、古代から純正律に近づけるためにいろいろな調律の工夫がなされた。
バッハは平均律を広めるために「平均律クラヴィーア曲集」を作曲したと日本語では記しているが、ドイツ語でも英語でも、どこにも「平均律」という言葉はない。ただ「Well tempered」と書かれているだけである。この Well tempered とはいったい何だったのかというのが歴史的問題で、ベルクマイスター第IIIの調律だといわれている。バッハの時代に「平均律」の調律法は存在しなかったのだから、「平均律クラヴィーア曲集」とは、恐れ入った誤訳である。
バッハは対位法に適合したベルクマイスター調律だったが、後のモーツァルトに影響を与えたヘンデルはモノフォニーに適した中全音律(ミーントーン)を愛用した。モーツァルト時代に平均律の調律法が確立したが、モーツァルトは大変平均律をきらった。また、ショパンもミーントーンで作曲し、転調の範囲が限られるため、一晩のコンサートでステージに3~4台のピアノを置いたと伝えられている。ところで最近、モンゴルやトゥバ地方の一人二重唱、ホーメイという唱法が脚光を浴びているが、これこそ、人間の声帯が自然倍音で成り立っていることの証明である。この自然倍音を下から並べ替えたのが純正律である。ピアノの「ミ」は純正な「ミ」より半音の100分の14高いのだが、この違いは誰にでも分かるほどの差であり、とても汚い。音程を純正にとれるコーラスやアンサンブルはぜひ純正律でハモる訓練をしてほしい。
純正律こそ「音の自然食」である。私のCDで思わぬヒーリング効果があったと報告がたくさん届いている。純粋なドミソは体にも良いのである。
〈『AVヴィレッジ』1999年9月号より抜粋〉
黒木朋興
自然倍音とは何でしょう? 例えば、ドの音が鳴る弦を弾くとすると、鳴るのはドの音1つではなく、基のドの周波数をn倍した音も同時に響きます。これらの音のことを倍音といいます。すなわち基音がドの時、2倍音はその1オクターヴ上のド、3倍音はその上のソ、4倍音は2オクターヴ上のド、5倍音はその上のミ、6倍音はそのすぐ上のソというように次々に上に音が積み重なっていくのです。そして3倍音のソの音、つまり5度の音に目を付け、オクターヴと5度の音を重ねて作った音律がピタゴラス律です。この音階は、単旋のメロディーを奏でるととても美しいので が、3度の音が高すぎて和声を作るのには向きません。またオクターヴ、ソ=5度の音と5倍音であるミ=3度の音を組み合わせてドレミファソラシドを作ったのが、日本語で純正律と呼ばれる音階です。これの特徴はとにかくドミソの和音が美しいことが挙げられます。ただし主要3和音以外の3和音の響きがとても汚く使いものになりません。また、何よりも西洋音楽の最大の特徴である転調をしようものならば、不協和音だらけになってしまうという欠点があります。
こうしてテンペラメント(=整律)が開発されます。純正律の音を少しずつテンパー[temper=整える]して、つまり少しずつずらすことによって、耐え難い不協和音をなるべく減らし使える和音を増やそうとしたのです。例えばピエトロ・アーロンの中全音律や、ヴェルグマイスター、キルンベルガー、ヤング、ラモーの整律などが有名です。ただしあくまでも耳で聞いて音を調整するのですから、基本的には耳で聞いて心地よい和音が尊重されていました。
ところが最終的に西洋が到達した12等分平均律は、1オクターヴを平均に12に分けるという整律ですが、耳で聞いた和音の美しさより、正確に平均に分けるために算出された2の12乗根という数値を優先させます。その結果、すべての和音が使えるようになった代わりに、純正律の美しい響きは失われ、オクターヴ以外のすべての和音が濁ってしまいます。極言すれば平均律は微妙な不協和音だらけの整律と言えましょう。なお大バッハが使っていたのはこの平均律ではありません。長い間バッハは平均律を使っていたという誤った見解が支持されてきたので、18世紀には平均律が普及していたと思われてきましたが、現在では早くても19世紀に入ってからではないかと言われています。おそらく19世紀末という、絶対音感が設定され、正確に音を測定する機器ができ、平均律に合わされたピアノという楽器が大量生産され世に広まった時代に、この平均律の専制は決定的になったものと思われます。
現在では平均律が当たり前の音階として扱われ、古典整律がそれでも守ってきた純正律の響きは無視されています。正確に言うと実は上手い合唱団や弦楽団はきちんとした響きを出せるのですが、日本ではきれいにハモるための教育が十分でないために、和音感覚ではひけをとってしまいます。
ドビュッシーやシェーンベルグなどの音楽やジャズなども平均律を前提にしていますから、平均律がまったくだめだと言うつもりはありませんし、やはりプラスの面もあったのです。それでも平均律の専横ぶりは目に余るものがあると僕達は考えています。平均律でやる必然性のない音楽までが、何の疑いもなく平均律で演奏されるのははっきり言って文化の貧困以外の何物でもありません。最近では古楽の領域を中心にようやくきれいな和音に目を向けようという動きが徐々に出てきましたが、僕達もその一派です。
ただし僕達の特徴は、古楽ではなく、あくまでも現代の音楽を提供していこうということです。純正律の響きを十分に活かした音楽をやるためには、1オクターヴを更に細かく分けたスーパーテンペラメントを開発する必要があります。昔においても1オクターヴに50いくつも鍵盤がある楽器が夢想されたことはあり、現にヘルムホルツなどは1オクターヴを32に分けた楽器を作ってはいますが、おそらく人の指が10本だからでしょう、弾きこなすなど不可能でありました。しかし、現在ではコンピューターの発展によりスーパーテンペラメント実用の可能性が見え始めてきたのです。
難解な音楽をごり押しするつもりはありません。心地よい音環境を提供したいのです。
純正律音楽研究会 会員 各位
拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
長年に渡り事務局長として尽力くださった相坂氏が、昨年末、健康上の理由から業務不能となりました。その為、ひびきジャーナル2月号は休刊となりましたことをお詫び方々お知らせ申し上げます。また、これに伴い、臨時総会を開会し、新事務局長含む理事役員の選任と事務所移転をすることとなりました。下記のとおり令和8年度第1回臨時総会を開催いたしますので、会員の皆さまにご案内申し上げます。
敬具
記
1. 日時 令和8年2月20日(金) 16時
2. 場所 東京都港区六本木3-16-13
アンバサダー六本木ラウンジ
3. 議決権行使の方法
会員の皆さまには2月10日、往復はがきを発送しております。
ご出席の方は返信はがきにて、令和8年2月18日までに到着するようご返送ください。返信のない場合は理事長一任とします。
以上
令和8年2月吉日
純正律音楽研究会理事長 水野佐知香
(50音順、敬称略)
あ
か
さ
た
な
は
ま
や
ら
英
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